3分で分かるトレンドワード【大型台風】あなたの命を守るために。気象予報士の〇〇に注目!
【大型台風】をNHK気象キャスター、斉田季実治氏が徹底解説③
●温帯低気圧になったからといって、油断は禁物!
トオル…あと予報で疑問なんですが、「台風が温帯低気圧に変わりました」と言われても大きな被害が起きたりするのはなぜですか?
斉田…これは良い質問です。先ほど11月に和歌山に上陸した台風のときに、温帯低気圧に変わったけれど、被害が大きかったことをお話ししました。実は温帯低気圧というのは台風(熱帯低気圧)から性質が変わっただけのもので、決して勢力が弱くなっているわけではないのです。台風は基本的に暖かい海面で水蒸気をもとに発達しますが、日本付近にくると上空に寒気が流れ込む。北側に冷たい空気、南側に暖かい空気があって前線ができます。この前線ができると台風は温帯低気圧に変わります。繰り返しますが、性質が変わるのであって強弱は関係ないのですよ。
シズカ…ふむふむ「強弱が変わったわけではない」というところがポイントね。
斉田…先日も北陸で台風18号が温帯低気圧に変わってから、その日の最大瞬間風速を記録しました。午後9時9分に最大瞬間風速43.4m/sを記録しているんですが、その時は午後9時の時点で温帯低気圧に変わっていました。
シズカ…なるほどなあ。これからは天気予報を「見る」だけでなく「聞く」ということも大事ね。
トオル…もっと気象予報士のコメントに耳を傾けてみたいと思います。今日はありがとうございました!
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